なぜ「家庭内の成長戦略」なのか

なぜ「家庭」なのか

私が「家庭」について研究したいと思った最初のきっかけは、事業計画書を作成した経験でした。

その中で触れたSFCやPDCAサイクルなどの経営フレームワークが、祖母から昔教わった家庭運営の知恵とどこか重なっているように感じたのです。

家庭運営は、ミクロの経営学なのではないか。
そして会社運営は、マクロの家政学なのではないか。

もちろん、家庭と会社を同じように考えてよいとは思っていません。

むしろ、会社組織のような家庭になってしまうことにも違和感がありますし、逆に「家庭のような会社組織」もまた、息苦しさを生むことがあるのではないかと感じています。

けれど、人が安心して挑戦したり、役割を調整したり、支え合いながら成長していくという点では、家庭と組織にはどこか通じる部分があるようにも思うのです。

その感覚が、とても興味深いと感じました。

私は現在、大学で経営学・心理学・家政学を学びながら、小学2年生の娘を育てています。

8年前、母親になったことをきっかけに、学び直しを決意しました。

「子育てしながら大変では?」と聞かれることもありますが、私の場合、子どもの存在が学び直しを支えてくれています。

親が学ぶこと、挑戦すること、変化していくことは、家庭の中に小さな循環を生み出していく。

私はそのことを、日々の生活の中で実感しています。

 

子育て・学び直しの経験

私自身、子育てをしながら大学へ進学することに不安を感じていました。

「今から学び直しなんてできるのだろうか」
そんな迷いもありました。

けれど実際には、私が学び始めたことで、家庭の中に小さな好循環が生まれていきました。

私が勉強する姿を見て、娘も宿題を頑張るようになる。
そんな私たちの姿を見て、夫もより積極的に家事や育児に関わってくれるようになる。
その結果、私はさらに学びやすくなり、キャリア向上を目指して挑戦を続けられるようになる。

その中で私が強く感じたのは、「相互作用」の存在でした。

家庭は、誰か一人だけが支える場ではなく、互いの行動や変化が影響し合いながら循環していく場でもあるのではないか。

 

家庭を”固定役割”として見る違和感

男女の役割、親子の役割――社会には今もなお、「こうあるべき」という固定役割についての問題や課題があります。

けれど、結婚当初の私は、役割そのものに強い疑問を持っていたわけではありませんでした。

むしろ、「自分の役割」があることで、自分の居場所が確保されるような安心感すら感じていたと思います。

そんな私でも、母親になってからは「母の役割」について頭を抱えることが増えていきました。

社会構造から来る負担もあります。
一方で、私自身の中にも、「母親とはこうあるべき」というステレオタイプが強く存在していました。

そして夫を見ていても、男性もまた「夫」「父親」「働く側」といった固定役割の中で戸惑っているように感じることがありました。

家庭の中で誰か一人が役割を抱え込み続けることは、時に家庭全体の息苦しさにもつながってしまう。

だからこそ私は、家庭を「固定された役割の集合」としてではなく、状況や成長に応じて役割を調整し合える、柔軟な協働の場として考えてみたいと思うようになりました。

 

家庭を協働組織として考えたい

私が特に実感したのは、子どもであっても、むしろ子どもだからこそ、親に大きな影響を与える存在なのではないかということでした。

子どもは単に「育てられる側」ではなく、家庭の中で誰かの力になったり、家庭の空気を変えたりしながら、確かに家庭の一員として機能しています。

そして子ども自身も、「自分が家庭の役に立っている」という感覚の中で、居場所や存在意義を感じているのではないかと思うようになりました。

親も子も、一方的に支える/支えられる関係ではなく、互いに影響を与え、与えられながら生活している。

私は家庭とは、そのような協働の場でもあるのではないかと感じています。

もちろん、家庭は無条件に愛され、安心して存在できる場所であってほしいと思っています。

けれど、ただ同じ空間にいるだけで自然に居心地の良い場所になるわけではなく、互いを認め合い、尊重し合うこともまた必要なのではないかと感じています。

また、親と子どもは同じ立場ではありません。

親には、子どもが安心して力を発揮できるよう環境を整える責任があります。

その上で私は、子ども自身が「自分も家庭の一員として役に立っている」と感じられる機会を持つことも、大切なのではないかと考えるようになりました。

 

このサイトで考えていきたいこと

私が関心を持っているのは、「家庭」と「社会」がどのようにつながっているのか、ということです。

家庭はとても小さな単位ですが、人が誰かと関わり、役割を調整し、安心して挑戦し、自分の存在を感じながら成長していく最初の場所でもあります。

そして私は、家庭の中で育まれた経験は、その後に出会う学校や地域、職場など、社会との関わり方にもつながっていくのではないかと感じています。

例えば、互いを尊重すること、支え合うこと、自分の役割を見つけること、安心して挑戦できること。

そうした経験は、家庭の中だけで完結するものではなく、社会の中で人が生きていく土台にもなっていくのではないか。

私はそのような視点から、「家庭キャリア教育」や「家庭内の成長戦略」について考えてみたいと思っています。

まだ考えの途中で、うまく言葉にできない部分もたくさんあります。

このサイトでは、日々の実践や試行錯誤を通して、家庭と社会のつながりについて少しずつ考えていきたいと思っています。

 

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この記事を書いた人

家庭・子育て・学び直し・キャリア形成について関心を持ち、「家庭を小さな協働組織として見る視点」から研究と実践の記録を続けています。

子育てや学び直しの経験を通して、家庭は単なる生活の場ではなく、人が挑戦し、支え合い、成長していく基盤になり得るのではないかと考えるようになりました。

現在は大学で経営学と心理学を専攻し、キャリアコンサルタント資格取得に向けて学びながら、家庭・キャリア・心理的安全性・ウェルビーイングについて考えています。

このサイトでは、日々の実践や気づき、研究テーマについて少しずつ記録していきます。

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